楽しく暮らしたいから、寄り道する。
- 新谷有希
- 2022.07.01
- Column
寄り道っていつまでするものなんだろう。
寄り道の終えどきっていつなんだろう。
6月に寄り道の記事を書くにあたって、テーマを考えていたらふとこのような問いが浮かび上がってきました。
寄り道と一言で表現しても、その姿形は様々です。
家路の帰り道にお店に寄って帰る小さな寄り道から、数日・数ヶ月かけてどこかへ出かける大きな寄り道までさまざまなスタイルがあります。
実は自分、いまも寄り道をしているんですよね。
高校卒業後に入学した専門学校を中退して、一度働いて、また大学に入学しただけでも結構な寄り道だと思います。
大学学部の4年生になった現在、一般的な風潮では「就職活動」をするべき時期にあります。
でも、自分はどうしても一般的な就職活動することは無理だと感じました。
数ヶ月前になりますが、AbemaTVのお昼のニュース「アベマヒルズ」をみていたら「いまの就職活動って「就職」ではなく「就社」活動ですよね」という話をしていて、あー確かになと思った記憶があります。
一方、その話を聞いて感じたことがあります。
入社も、働くことも、生きていく上での手段でしかない。
会社から内定をもらうことを目的化して、就職活動するのはおかしいという疑問です。
そこまでの疑問や不満があるなら、自分でオリジナルの「就職活動」をしたらいい。
という発想に至りました。
大学と並行して宣伝会議社のライター・編集者養成講座に通ったり
北海道の上川町で1ヶ月間地域おこし協力隊の仕事をしたり
コミュニティで対話を重ねて、生き方や働き方を考えたり
少しは活動らしい活動をしてきました。活動数を増やすことが目的ではないので、数は少ないかもしれません。
「就職」という一つの区切りに向かっていることに間違いはありませんが、「寄り道」は「他のところに立ち寄る」という意味がある以上、直線的に向かっていないこの過程も寄り道なのかなと思っています。
全ての寄り道に共通していたことは、自分の中で納得感があることでした。
誰かから言われたことを言われた通りにやるのではなく、自分で決めたことを、自分でやる。
意思決定や行動プロセスに価値がありました。
その結果、北海道という素敵な場所で、素敵な人・コト・モノとの出会いがありました。
これも「寄り道」をした結果だな。いまはそのように感じています。
そんな寄り道をいつ終わりにするのか。
短期的な視点で考えると、どこかの会社や法人から採用をいただいて、そこで働くことを決断したときだと思います。いまは。
しかし、長期的な視点で考えるとそれも一つの「過程」でしかありません。
西村ひろゆきさんと並んでネットの言論界を賑わせているイエール大学の成田祐輔先生が、12月のイベントで「世の中全て過程」みたいなことをおっしゃっていたんですよね。
最初聞いた時は「へぇ〜」くらいにしか受け止めませんでした。
ですが、その話をきいて半年近くがたったいま、すごくわかる言葉だなと思うのです。
就職活動においていい会社からいい内定をもらうこと、もっといえばいい大学に入学すること、お金を稼ぐことも全て生きていく上で踏む過程、必要な手段でしかないと思っています。
なんならご飯を食べることも、仕事をすることも、起業することも、遊びに行くことも全て生きるための過程・手段でしかありません。
ただ、全部を過程という通過点にするのもなんだか味気ないなと感じることもあります。
そんな中、最近「生きる」以外に一つだけ重要視したい目的ができました。
それは「自分が楽しく暮らすこと」
私の主観ですが、これまで自分自身が「素敵だな」「魅力的だな」と感じた大人の方は、みなさん人生楽しそうに生きているように見えたんです。
豊かな暮らしとか、自由な暮らしをするということも大事です。
でも、その前にまず自分自身が人生を楽しみたい。
そう思うようになりました。
やること、なすこと、起こること、全てが楽しいわけではないでしょう。
楽しいという影には苦労・悩み・努力などさまざまな乗り越えてきたものがあり、誰しもが現在進行形で抱えていると思います。
ただし、楽しく過ごす代償として影の部分は必須。
結局楽しい時間と辛い時間を天秤にかけたとき、どちらのウエイトが大きいかという問題だと思います。
気づけばとりとめのない、ただの雑談的な記事になってしまいました…
過程、手段、目的。いろいろな要素を掛け合わせて考えてみると
寄り道の終えどきって実はあるようにみえて、本当はないんじゃないかとも思ったりしています。
人生をトータルでみると、実は小さな寄り道が積み上がっていった結果、今の人生や生活がある。
気づいてないけど、いまも自分はどこかで寄り道をしている。
寄り道を繰り返していった結果、何かが発生して、何かが発生した先で寄り道をまたする。
そんな小さな冒険の繰り返しが、生きるってことなのかな〜といまは思っています。